意識高い系の心理を心理系大学院生が分析してみる

意識高い系って言われている人がいることはご存知ですか?

具体的な定義はないですが、勝手に定義すると「意識が高そうな活動を必死になって行い、それをSNS等で拡散することに躍起になっている人」です笑

大学生などの若い人に多いですね。

本当に意識高い人に比べて、自己アピールが激しいため、外から見たらとても痛く感じてしまうわけですが、なぜ彼らはそのようなことをしてしまうのか考えて見たいと思います。

達成されなかった「ママこれ見て!」

「ママこれ見て!」と自己肯定感

人間の子供は、自分の自己肯定感を育むための行動をするようにプログラミングされています。

小さい子を観察していると、何につけても「ママみてー!」なんて感じでよく言ってきますよね。活発な子だと全然知らない人にもやっています。とても可愛いですよね笑

で、心理学的に考えてなぜ子供はそんなことをしているのかというと、自己肯定感、自己効力感(自分にはできるという自分に対する自信)を育てるためです。

これは古今東西関わらず、人類に標準装備されている機能です。いつの時代の小説を見ても、こんな感じのみたいな記述あるかと思います笑

「すごいね!」という相手はお母さんじゃなくても構いませんが、

  • 子供「ママ見てー」
  • お母さん:「すごいね!」

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といった、無条件な承認を受けることを繰り返していきます。

これによって子供は、「悪いところがあっても自分は周りに愛されているし、自分はいろんなことができる!」という自己肯定感だとか自己肯定感を強めていきます。

そして大人になった時に、「悪いところも含めて自分は周りに愛されている」という無意識的な確証を持てているので、根本的な自己肯定感を持てます。

また、何か大人の世界でつらいことがあった時にも「自分にはできる!」という自己効力感を持つことができます。

小さい頃に出来なかった「ママこれ見て!」をネット上でやる

意識高い系と言われてしまっている人たちは、小さい頃に「ママ見て!」ができずに、それを大人になった後にSNSで実行しているのです。

人間は、きちんとご飯を食べたりしていれば、自然と健康に体は大きくなるかもしれません。

しかし、心理的に健全な自己肯定感は、「ママ見て!」という栄養を抜きにしては達成されません。

意識高い系の人は、何らかの理由でこれがなかったために、心の栄養が尽きてしまって心理的な成長がどこかで止まってしまっています。

なので、「ママ見て!」で心の栄養補給をして、自己肯定感を作り出す必要があります。

なので、大人になった後、子供時代に達成されなかった「ママ見て!」を実行しようと、SNSでの過剰な自己アピールに躍起になってしまっているのです。

厳しい大人の世界でそれを達成するために

これをやろうとしても、大人の世界は子供の世界は根本的に違う部分があります。

それは、自分に対しての批判を受ける可能性がある、そして何より、子供の時ほど周りは自分に気遣ってくれないという点です。

そのため、多数の無条件承認経験が必要な「ママ見て!」はうまいこと達成ができません。

このことから、大人の世界で「ママ見て!」をするためには、子供の時のような「周りが無条件で何回も自分を賞賛してくれる。」という状況を無理やり作り出す必要があります。

人間はとても合理的な生き物です。大人の世界でその状況を作り出すために、

  • 誰から見ても「すごい」と言ってもらえることをやる。
  • それをSNS等で人の目に晒す機会を増やす。

といった行動をとるべきといった結論に帰結します。

そうするとどうしても、「えらい誰々と人脈がある」、「起業したい」、「海外で何かをやる」、「忙しくなんかやっている」といった「誰から見てもすごく見えること」をSNS等で不特定多数に広めることに徹することになります。

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まとめと余談

意識高い系の人たちは何かとネットで揶揄されがちです。

ちょっと古いですが、『意識高い系という病 -ソーシャル時代にはびこるバカヤロー』なんて本まで出版されてしまっています。

確かに少し子供っぽく見えてしまうかもしれませんが、「子供時代に達成できなかったことを頑張って今達成しようとしている人」とみれば、少しなんか違う視点で見られるようになる気がします。

余談:心理学とIT

見てもらうとわかりますが、「意識高い系」と言われている人が出てきたのは、明らかにITの発達とSNSの普及が要因です。そのため、今の心理学では、今SNSとその利用心理に関する研究が盛んに行われています。

心理学の研究が始まったのはドイツで研究室が設置された、1870年代後半とされています。そこから150年くらいの間、心理学は人の行動や生理現象しかみてきませんでした。最近になって心理学がITの分野にまで研究分野を広げてきたのは、ITの影響力の強さを表していて面白いですね。

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