
- イギリスの大学院に行ってみたいんだけど、実際どんな感じ?
- 辛い辛い言うけど、具体的に課題以外で何が辛いの?
といった疑問を持っている方向けの記事になります。
イギリス大学院生というと超絶優秀な人ばっかだと思いますが、私は平凡以下のとてもザコな人です。
実際にスペックを並べるとこんな感じです。
- 他は全落ちしたので、ロンドン郊外の無名Fラン大学(イギリス人も誰も知りません)
- 特に語れるような将来の目標もないので、奨学金はほぼ全落ちして借金まみれ
- 専門知識なし(学部から専攻を変えています)
- IELTSのライティングは5.5(普通ならPresessional(準備コース)行かないとダメなスコアです)
- 学部のGPAは3.0ちょい上くらい。特に優秀賞を取ったこともないです。
- 圧倒的豆腐メンタル(詰められるとすぐ病みます)
正直、「イギリス 大学院」とか検索すると、ケンブリッジだのオックスフォードだの優秀な人の経験談しか出てこないため、あんまり参考になりません。
「へーすごい」で終わってしまって、なんか現実感が薄いですよね。
ですが、大学院生としては圧倒的ザコの自分が経験談をお伝えすることで、イギリス大学院生のよりリアルな姿をお伝えできるかと思います笑
そして、ばりばり奨学金とってしまうような優秀な人や、コミュ力異常に高い人以外の「普通の人」がどうしても大学院に行きたい場合に気をつけてほしいことを、実経験から伝授いたします。
目次
授業についていけなかった
よく聞く話ですね。
まず大学院は「学部で物足りなかった優秀な人」が来るところです。
私のような平凡な人が来ると、かなり苦労することになりました。
40代- 60代のイギリスの人たちに囲まれる授業
専攻の分野によっては、留学生が圧倒的に総じて少ない分野があります。
自分の直感で統計的な数字はありませんが、
- 専門職寄りの社会科学分野(臨床心理、基礎心理、栄養学等)
- エンジニア、IT系を除く自然科学系
が比較的留学生が少ない気がします。
自分の分野ももれなくその分野で、しかもアメリカ人以外の外国人がいないような郊外にあるところです。
ですので、
- クラスメート全員が自分の親世代(40代-60代)で既にその道のプロのエリート
- 自分以外全員イギリス人
というカオスな状況が生まれてしまいました。

そんな中で特に優秀でもなければ、英語が第一言語でもないよくわからないアジア人の若者が入ればついていけるはずもありません。
そんなわけで、
- 自分一人だけテストの結果が芳しくない
- 議論に置いてきぼりになる
といった状況が発生してしまいました笑
大概の分野の大学院では留学生もいるので、こんな状況になることはあまりありません。
留学生同士だと、「英語が外国語」だったり同じような悩みを持つことが多いので、悩みの相談とかもしやすいです。
ですが、「郊外の大学院で」、「留学生の少ない分野で」大学院に行く方は私のような状況になることも多少はあり得ます。
なので、少し心構えておくと、万が一起きた時に対応がしやすいと思います。
寮が辛かった
課題よりも最初に頭に浮かぶのがこれです笑
私は大学院に入るにあたって、探すのが面倒だったので大学の寮に住みました。
正直これが大ハズレでした。
割と大きめの大学だと、大学院生専用の寮に入れられ、留学生もたくさんいます。
しかし、これが地方の大学だと事情が異なります。
留学生がいるといっても圧倒的アメリカ人率なので、寮にもよるかと思いますが、自分が入った寮はほとんどがアメリカ人、イギリス人の人たちでした。
そこが少し問題でした。
慣れて来た頃のパーティーの嵐
これだけ聞くと、
英語ネイティブの人たちと毎日つるめるなんて最高じゃん!
なんて思うかもしれません。
私もそう思っていました。
なので、少しワクワクしながら寮に入りました。
最初のうちはみんな慣れてないので、割とおとなしめで、話しやすい感じでした。
- 「どこから来たのー?」
- 「何の専攻なのー?」
みたいな感じの話でも盛り上がるので、コミュ障な自分でも少しは楽しめます。
ですが、慣れて来たころには、
- パーティーやるけどくるー?
- 毎週金曜飲みやるよ!
- クラブ行くぞー!
といったことがキッチンで始まってしまいました。(キッチンのみ共同です)

ヨーロッパでは、「パリピ」といって揶揄するような文化が薄いので、クラブに行ったり飲みのパーティーを頻繁にやることはあまり躊躇なくできるみたいです。
あと偏見ですが、地方のFランの大学院なので学部の延長で来ている人も多かったのもあると思います笑
ちなみにこの文化を楽しめる人にとっては最高の環境ですので、寮はパーティーを楽しめる人にはオススメです。
ですが、一方お酒は飲めない、かなり引っ込み思案の自分はおいてぼりになってしまい、何となくフラットメートと疎遠になってしまいました。
そうなると、キッチンも気まずくて使えなくなってしまい、後半はほぼキッチンなしの生活をしていました笑
完全に自分のコミュ力不足ですが、これがとても辛かったです。
家ですら落ち着けないですからね。
学費、寮費の支払い
ぶっちゃけこれはかなり特殊なケースですが、一応紹介しようと思います。
普通大学院にくるような人は、以下の方法でお金を賄っている人が多いです。
- 全額給付奨学金をもらっている宇宙人並みの優秀さの人
- 会社等から派遣されている人
- 社会人経験を経て、自分の貯金を切り崩している人
- 親、家族からの全額補助
私はこの中での全ての方法を使って
- 唯一取れた給付奨学金(120万)
- JASSOの貸与型奨学金満額受給(200万)
- 学部卒業から4ヶ月間ちょっと働いて貯めたお金(80万-90万)
- 残りは家族から
って感じの資金計画でした。
ですが、想定外のことが起こります。
パワハラまみれの連絡つかない奨学金団体
私は一応給付奨学金をもらっていました。ですが、選考も正常に機能していない団体だったので、私が特別優秀というわけではありません。
たまに他の人に言っても信じてもらえないのですが、給付型奨学金をもらうはずの団体がトンデモない団体でした。
具体的には、
- お前なんか将来どこの会社にも雇ってもらえないと人格否定される
- 手続きの問い合わせをしたら電話越しに長々と説教される
- 面接の時に20人以上の目の前で公開説教される
色々とエピソードはありますが、極め付けは受給要件のレポートを出してもお金が来なかったので、問い合わせても数ヶ月くらい連絡がつかなくなりました。
いくら催促メールを送っても全く返事がこなくなってしまったのです。

当然これだと学費も払えなくなるので、親に相談をしたら、
「もうこれ以上払うお金はないので大学院を辞めてほしい」
と言われてしまいました。
私はここで元気を出せるようなメンタルの強い人ではないです。
パワハラ団体と関わり、親への罪悪感、もし辞めてしまった場合の将来への不安に加え、寮でのパーティーが加わり、外国でうつ病を発症してしまいました。
ちなみにその時の経験談はこちらから↓
これをやっておけばと思った対策
万が一大学院辞めることになった時の想定をしておくこと
イギリスの大学院はとても優秀な人が多いです。
そんな中に「特に優秀でもない」、「コミュ力もない」、「しかもお金もない」自分が飛び込んだ末路として、
「退学せざるを得ない」
というギリギリの状況に追い込まれました。
そうなると、私は新卒で来たので、「既卒職歴なしのフリーター」という立場になります。
自分は頭が悪いので、自分が既卒職歴なしのフリーターになることを想定しておらず、具体的なイメージがわきませんでした。
結果として、「既卒だと就職出来ずにオワコン」とかいうネットの良くわからない言説のイメージに振り回されて、
「俺はオワコンなんだ」と暗い部屋で一人で勝手に落ち込み、実際にうつ病にもなってしまいました。

ですが、実はあとで就職サイトで調べてみたら、既卒でも仕事はいくらでもありました。
というか冷静に考えれば、日本で本当に食いっぱぐれて死ぬということはまずありません。
当時の自分がもしこれを知っていたら、かなり気持ちが楽になっていたと思います。
ですので、相当の確率で起きませんが、もしこれから大学院に行く方は、「大学院を急に退学させられて、日本に帰ってくることになったら」という状況を想像しておきましょう。
その状況をシュミレーションして、
- 新卒の方:「既卒の就活情報を集めてみる」
- 職歴のある方:「自分のスキルでできる転職、仕事の情報」
を集めておくだけでかなり気が楽です。
米軍出身の私の高校の英語の先生がよく「Always prepare an alternative plan 」っていうことを言っていました。
ぜひAlternative Planを作っておきましょう。
寮には住まずに外に住むこと
イギリスの留学で限っていうと、寮は正直かなりオススメできません。
その理由は主に二つあります。
- パーティー等がうるさい場合が多い
- 火災報知器すぐ鳴る
- 超絶高い
ここで詳しく解説しています↓
上記の記事でも解説をしていますが、外のシェアハウスに住んだ方が圧倒的に良いと思います。
正直最初に探す手間はかかってしまうそうですが、以下のメリットがあります。
- 学生寮に比べてかなり安い
- 学生寮ほどうるさくない
- 嫌になったら出られる(契約による)
探す方法ですが、MixB、SpareRoom、Moveflatなどで探せます。
ぜひ頑張って探してみてください。その努力分の価値は絶対にあります。
まとめ
今回の記事では、
- 平凡な自分が行ったら何が辛かったのか
- 万が一大学院をやめることになった場合の想定すること
- 寮には住まずに外に住むこと
についてお話をしました。
これからイギリスの大学院に行こうかと考えている方の参考になれば幸いです。
ここまで読んでくれた方はありがとうございました!